平成30年度 学校経営方針
 

                 青梅市立吹上小学校長  富 田   清

Ⅰ 学校経営の基本理念

 吹上小学校は、全ての教職員の創造性や自発性、英知を結集し、現代社会を主体的に生きる児童の確かな成長を保障するとともに、保護者・地域社会から理解と信頼を得られる学校経営を進めていく。

(1) 人権尊重の精神に基づき、未来社会の変化に主体的に対応し創造的に生きていくため「豊かな人間性」「確かな学力」「健康・体力」など「生きる力」を育む学校。

(2)自ら考え判断し主体的に行動できる児童、相手の立場やよさを認め合い高め合える心豊かな児童、進んで運動に親しみ心身ともに健康な児童を育成する学校。

(3)『 一人一人が輝き、共に生きる力 』を培う教育を基盤に、一人一人のよさや可能性を十分に発揮し、心豊かに主体的に、そして創造的に生きる力を身に付けていくとともに、相互に認め合い、支え合い、協力し合い、高め合い、未来社会を心豊かにたくましく生きる児童を育てる学校。

(4)昭和59年4月1日創立以来35年目、これまでたくさんの先輩方が吹上小で学び、伝統を受け継ぎ、現在の自分たちがあることへの感謝の気持ちをもって、本校の歴史と伝統に新たなページを刻み、一人一人の児童が、充実した学校生活を送る学校。

この理念に基づいて、教職員が協力し合い、教育活動を進め学校改善・充実に努める。

そのために

① 学校便りや行事案内、保護者会や地域の諸会議において、本校の教育目標や教育方針を積極的に、そしてわかりやすく保護者や地域に示していく。

② 学校運営連絡協議会、保護者会、PTA、地域の諸会議の中で、地域の方々や保護者の意見や評価を求め、学校の運営や教育活動に活かしていく。

③ 日常の学習指導や生活指導、また学級活動の中などで児童の願いや思いを受けていく。また、学期末・年度末には児童の意見や評価も求めていく。

④ 常に、児童の状況や地域の実態を視野に入れた教育活動を心がけていく。

 

Ⅱ 本校の教育目標

  『高く やさしく たくましく 自ら伸びよ 吹上の子ども』

 自主創造の精神に富み、広く国際社会の中で信頼と尊敬が得られる人間性豊かな日本人を育成する。

 ○「高く(知)」… 基礎的・基本的な内容を身に付け、視野を広げ、知性を高める。

 ○「やさしく(徳)」… やさしくよりよく人と接する心を育て、豊かな精神を身に付ける。

 ○「たくましく(体)」… 健康・体力の向上を図り、健康で強い意志を育てる。

 ○「自ら伸びよ 吹上の子ども」… 自主・創造の精神をもって、意欲的に生きる。

 「筋道を立てて考え、表現できる児童」「豊かな心をもち、柔軟で適応力のある児童」「健やかに成長する児童」を育てることは、現代社会を生きる児童たちにとって身に付けなければならない本校の重点目標でもある。今年度は、「筋道を立てて考え、表現できる児童」という観点から教育活動の充実を図っていく。

 

Ⅲ 教育目標具現化のための基本方針

 教育目標を具現化するためには、教職員と児童との信頼関係や児童相互の好ましい人間関係を基礎とした教育活動が展開されなくてはならない。そのためには、学年・学級経営の充実を学校経営の基本とし、教職員一人一人自らの専門とする教科・領域等の指導の在り方を不断に研究・工夫し、その成果を児童への指導に活かすとともに、学年担任・学校担任という意識で児童に接し、より充実した教育活動を展開していく。

  1 「高く(知)」に関して

(1)生涯学習の基礎を培うため、基礎的基本的な内容を重点的に指導するとともに自ら考え、自ら学ぶ主体的な学習態度 を育てる。また、家庭学習が習慣化できるよう徹底を図っていく。

(2)児童の実態に合わせた授業改善をしていく指導の徹底を図り、確かな学力を定着させ、学ぶことに楽しさや成就感を体得させる指導の工夫を図る。算数少人数指導の充実や補習学習を実施し、基礎学力の定着を図る。

(3)児童一人一人の可能性を最大限に伸ばすために、OJTを意図的・計画的に実施し、教員相互が磨き高め合うための機会を設け、充実させる。また、校内研究等による教員の資質向上を図る。そして、指導法の工夫や授業改善を進めていく。

(4)体育指導や体育的行事などの充実を図り、体力向上・健康増進・運動の日常化に努める。

(5)地域の自然や文化、伝統に触れ、人材や施設を活用するなどして、体験的活動を重視し、自ら考えよりよく問題を解決する資質や能力を育成する。

(6)児童の学ぶ意欲を高めるために、校舎内外の環境整備に努める。

 2 「やさしく(徳)」に関して

(1)心の教育を充実させ『一人一人の輝き』と『共に生きる力』を導く。

(2)人権尊重の精神のもと、いじめ・差別や偏見を許さない指導を全校体制で行い、児童の人権感覚を高め、自己肯定感を培う。

(3)全教育活動における豊かな体験活動と特別の教科 道徳との関連を通して、「生命尊重」「思いやり」「規範意識」などにおける児童の道徳性を育成する。

(4)児童相互による縦割り班活動などを通して、「自分の大切さとともに、他の人の大切さを認める」態度を育んでいく。

 3 「たくましく(体)」に関して

(1) 東京都教育委員会指定「オリンピック・パラリンピック教育推進校」の指定を受け、家庭や地域社会の連携を図り、オリンピック・パラリンピックをはじめとするスポーツ大会の意義や役割を理解して、積極的にスポーツに親しみ、健康増進や体力向上を目指す教育活動を推進する。

(2)安全指導の徹底を図り、自らの生命は自分で守る態度や能力を培う。

(3)「言葉遣い」「勤労」「挨拶」「返事」「規範意識の育成」など基本的生活習慣の育成と定着を図るとともに、何事にも最後まであきらめずにねばり強く取り組む態度を育てる。

 

Ⅳ 学校経営の重点

  1 学年・学級経営の充実

   学校経営の基本は学年・学級経営の充実にある。児童が一日の大半を過ごす学校生活を豊かなものにしていく。なお、学級の独自性や学年のカラーというものはあるが、あくまでも学校全体の組織の中の学年・学級であるという意識をもつことが重要である。したがって柔軟な協力体制を工夫し、各教師が自分の持ち味や専門性を発揮することによって、より質の高い教育活動が可能になると考える。

(1)言語環境の整備と言語活動の充実を図り、言語に対する関心や理解を深めるとともに、言語能力を育て、その力を基に他教科、他領域の学力向上、児童の思考力・判断力・表現力等を育成していく。

(2)児童理解を深め、問題行動の早期発見・早期対応と未然防止に努め、いじめや不登校・荒れのない学年・学級を目指す。

  2 授業の改善

   「教師は授業で勝負する」「授業は教師の命」などと言われるように、教師にとって最も力と情熱を発揮し、時間をかける場は授業である。児童の学ぶ意欲を喚起し、基礎学力をしっかり身に付けさせる授業が求められている。そのため、常に教員相互が磨き高め合い、指導法の工夫や授業改善を進めて、指導力を高めていく。

(1)授業改善推進プランに基づく指導の徹底を図り、各教科における基礎的・基本的な内容の確実な定着を図る。また、個に応じた指導を通して、一人一人の学力の向上を図る。

(2)児童の学力の向上を図るために、年間指導計画に基づいて週案簿の内容を充実させ、常に次の授業に活かす計画(P)・実行(D)・評価(C)・改善(A)のサイクルを行う。授業を振り返り必要事項や変更点などを週案簿に加筆し、授業の質的向上に努める。

(3)話し方や聞き方などの約束の大切さを理解させ、学習規律の徹底を図り、授業を充実させる。

  3 校内研究・校内研修の充実

 全国、東京都の学力調査の分析結果や子供たちの学習の様子などから見て、学習した内容が十分に定着できていないことが感じられる。よって、子供たちの学習意欲・学力を向上させることが重要であると考え、次の観点で研究を深め、子供の日々の成長につながるよう努めていく。

(1)一単位授業時間のより充実を図り、児童の学習への意欲を高め、学習内容が「分かった」「できた」という成就感・達成感をもたせ、児童自ら学力の向上に努める態度を培う。

(2)研究体制や研究協議の方法などを工夫し、効率的に研究を進め、児童の学力向上を図る。

(3)教員相互が磨き高め合うための機会(ちょこっと研修会-OJT-)を意図的・計画的に設け実施し、充実させる。

(4)先行実施する「特別の教科 道徳」「外国語」をはじめ、新学習指導要領の完全実施に向けて、指導内容について学び、教員の資質向上を図る。

  4 児童の安全の確保と教育環境の整備

   学校は家庭と共に、児童にとって安全な所でなくてはならない。未然に事故を防ぐため、施設設備の点検などを行うとともに、安全指導の徹底に努める。万が一、事故が起きた場合の対応についても全ての教職員が共通理解しておき、いつでも迅速かつ適切に対応できるようにしておく。

(1)保護者をはじめ、学校への来校者に対し積極的に挨拶(声かけ)を行い、事件防止に努めていく。

(2) 「環境は人を作り、人は環境を作る」と言う。児童の触れる環境は隠れたカリキュラムとして児童の成長に影響を与えるものです。

 ○教室環境・学年の掲示板など人権に配慮し、児童が意欲的に学習するにふさわしい環境づくりに努めていく。

 ○校舎内・外における学習環境の整備や自然環境の整備を充実させ、学校美化に配慮をしていく。

  5 家庭・地域社会との連携

 学校・家庭・地域社会が児童の健やかな成長を願い、それぞれの立場でパートナーシップを発揮し、連携を図ることが望まれている。人と情報が行き交う場としての学校を考え、共通の目標の実現に向かって家庭や地域社会との連携を図っていく。

(1)学校便り、学年便り、学校公開、道徳授業地区公開講座、地域の教材化や地域の教育力の活用などを通して、相互の連携・交流を密にし、信頼関係を深めていく。

(2)家庭との連携を図りながら、「学年×10分の学習」の習慣を定着させ、家庭学習の充実を図っていく。

(3)HPやメール配信を通して、教育活動の状況や家庭連絡・情報を家庭や地域に発信していく。

(4)保護者による評価・学校運営連絡協議会の意見や評価を学校経営や学年・学級経営に反映させていく。

(5)青梅市における小・中一貫教育の主旨に基づき吹上中学校との連携をとり、中学校教員による授業を実施したり、交互に授業参観をしたりするなど、中学校との連携をより一層深めていく。

 6 市の学校教育推進計画(青梅市教育プラン)の具現化

 青梅市では、新しい時代の本市の教育行政の確立を目指して、青梅市教育推進プランを策定し展開している。この計画を受けて、本校の教育活動を改めて位置づけたり見直したりする。

 7 学校予算の適正な編成と執行

 学校を運営する予算は言うまでもなく、市民の支払う税金によって賄われている。市教育委員会、事務室、職員室の連携を密にして、計画的に予算を編成し、時宜に合った執行を進め、円滑な教育活動を推進していく。

 8 教育公務員としての自覚と誇り

 教師は、だれもが児童にとって価値ある教師でありたいと願うもの。児童の人格形成に直接関与する人間としての責任を自覚し、誇りをもって、人間尊重の精神に基づいた学校づくりに努力していく。また、教育公務員の体罰など服務違反が後を絶たず、社会から信頼を失うことが多い現状である。私たちは服務の厳正に努め、全体の奉仕者としての自覚をもって、改めて職務を遂行することが大切である。

9 校務改善の推進

 教員の子供と向き合う時間の確保に向けて、校務改善やICTの活用を進める。

(1)情報の共有化や文書事務の効率化をめざし、ICTを効果的に活用し、学校事務の効率化を図る。

(2)運営委員会において職員会議の議題調整を行うとともに、提案事項と協議事項を事前確認する。また、資料の事前配布(PC内への入力)や進行の工夫を行い、職員会議や研究会の効率化・スリム化を図る。

(3)運営委員を中心に校務改善委員会を設置し、校務改善の充実・定着を図る。そのために年度当初、学校の課題の一つである「業務の効率化」のためのアイデアを出し合っていき、時間外勤務の縮減に努める。

 

Ⅴ 教育活動の重点と具体的な方策

 1 各教科

(1)基礎的基本的な内容の指導を徹底するとともに、児童に育む資質・能力の育成に向けて、「主体的な学び」「対話的学び」「深い学び」の視点で、授業改善を図る。

(2)児童一人一人の学習状況にふさわしい学習を展開し、学ぶことの楽しさや成就感を体得させることに努める。

  2 特別の教科 道徳

(1)道徳教育の要である道徳授業の質的向上を図り、道徳的な判断力・心情・実践意欲と態度などの育成に努めながら、全教育活動における体験的活動を通して、道徳性を育む。

(2)週1回の道徳の時間を充実させ、「生命尊重」「他者への思いやり」「規範意識」を育む。

(3)道徳授業地区公開講座を通じて、学校・家庭・地域社会の連携を図りながら、地域の教育力を活用し、人の生き方にふれる意図的な道徳授業を展開する。

  3 特別活動

(1)望ましい集団活動を通して、互いのよさに気付き、共に向上しようとする豊かな人間関係を育てる。

(2) 児童集会を含む集会活動や縦割り班活動を工夫し、集団への所属感や自己肯定感・思いやりの心を育む。

  4 総合的な学習の時間

(1)自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する能力や態度を育てる。 

(2)地域の自然に働きかける活動や人と触れ合う活動、情報機器を活用した活動などを通して、課題解決を図り、自己の生き方を考えることができるようにする。

(3)オリンピック・パラリンピック教育の一環としてオリンピック・パラリンピックに関する課題追究型の授業を行う。

5 外国語活動

(1)2020年東京オリンピックを見据え、外国語によるコミュニケーションにおける見方や考え方を働かせ、聞く・話すなどの言語活動を通し、言語や文化についての理解を深め、積極的に人と関わろうとする態度やコミュニケーションの素地となる資質・能力を育成する。

6 特色ある教育活動

(1)マラソン週間やなわとび週間を体育科の指導と関連させ、運動の日常化を図るとともに、体力向上・健康増進に努める。

(2)小動物の飼育やビオトープの観察活動、栽培活動などを通して、自然を大切にする心を育むとともに、環境に対する実践的な態度を養う。

7 生活指導

(1)学習面、生活面、精神面での自立はそれぞれ深く関係しており、生活指導と学習指導とは一体のものとして指導していく。

(2)児童理解に努め、全教職員の共通理解のもとに、一人の児童に多くの教師が関わり、一貫した指導に努める。丁寧な言葉遣いの徹底や勤労、挨拶、返事、規範意識の育成に努める。

(3)いじめ・差別や偏見を許さない指導を行い、児童の人権感覚を高め、自己肯定感を培う。

(4)家庭や地域社会、関係諸機関との連携を密にし、基本的な生活習慣をしっかり身に付けるよう指導していく。

  8 進路指導

(1)児童が自らの生き方を考え、主体的に進路を選択することができるように、家庭の理解と協力を得ながら、進路指導を行う。

(2)教職員や児童・生徒の交流を通じた中学校との連携を意図的計画的に行い、進路指導の充実を図る。

 9 特別支援教育

(1)特別な支援を必要とする児童の個別指導計画を充実させるとともに、研修会を通して共通理解を図り、組織的に特別支援教育を進めていく。

(2)校内委員会を充実させ、支援を要する児童にとって適した教育環境が何処であるかを考え、判断を行っていく。

(3)本年度から開設される自閉症・情緒障害特別支援固定学級(あおぞら学級)ならび特別支援教室(ひまわり学級)において、支援を要する児童への指導を確実に行っていく。

(4)「つくし学級」との交流を通して、特別な支援を必要とする児童への指導を充実させ、通常の学級における適応指導に活かしていく。