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子どもの感染症
乳幼児の保護者を中心に知っておきたい感染症の情報です。
咽頭結膜熱(プール熱)
プールでの接触やタオルの共用により感染することもあるため、プール熱と呼ばれることがある。
主な症状
発熱(38~39度)、のどの痛み、結膜炎
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:5~7日程度
症状が続く期間:1~2週間程度
主な流行期
夏期
予防方法
流水とせっけんによる手洗い、うがい
感染者との密接な接触を避ける(タオルなどを別にする。)。
手足口病
主な症状
口の粘膜・手のひら・足の甲または裏などに2~3mmの水疱性の発しんが現れる。
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:3~5日
症状が続く期間:発しんは3~7日でかさぶたを残さずに消失する。
主な流行期
夏期
予防方法
手洗い・うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
発しんが消えた後も3~4週間は便にウイルスが排泄されるため、手洗いを徹底し、タオルの共用を避ける。
伝染性紅斑(リンゴ病)
主な症状
両頬に境界鮮明な紅い発しんが現れる。続いて体や手足に網目状の発しんが拡がる。
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:約10日(4~20日)
症状が続く期間:発しんは1週間程度で消失する。
予防方法
手洗い・うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
突発性発しん
生後4か月から1歳頃までの乳幼児に発生する。
主な症状
38~40度前後の高熱が3日程度続き、熱が下がるとおなかや背中を中心に発しんが出て全身に広がる。
潜伏期間
10日程度
ヘルパンギーナ
いわゆる夏かぜの代表的疾患
主な症状
発熱と口腔粘膜に現れる水疱性の発しん、発赤
高熱による倦怠感や口腔内の痛みから食事や水分を十分にとれず、脱水になることもある。
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:2~4日程度
症状が続く期間:2~4日で解熱し、7日程度で治癒する。
主な流行期
夏期
予防方法
手洗い、うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
マイコプラズマ肺炎
主な症状
発熱、全身倦怠感、頭痛などの症状が現れた3~5日後に乾いたせきが出る。
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:2~3週間程度
症状が続く期間:せきは解熱後3~4週間程度続く。
予防方法
手洗い・うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
主な症状
38度以上の発熱、咽頭発赤、苺状の舌
潜伏期間と症状が続く期間
潜伏期間:2~5日
症状が続く期間:熱は3~5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善する。
予防方法
手洗い・うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
RSウイルス感染症
症状
軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々
潜伏期間
潜伏期間:4~6日
主な流行期
秋期~冬期
予防方法
手洗い・うがい
せき・くしゃみを他の人に向けて発しない。
予防接種は無いが、早産児や慢性呼吸器疾患を有する乳幼児には、医師の判断により重症化予防のための薬を使用する場合がある。
感染性胃腸炎
症状
腹痛・下痢、嘔吐、発熱など様々
原因となるウイルス
ノロウイルス、ロタウイルス、サポウイルス、アデノウイルス
特にロタウイルスとアデノウイルスによる胃腸炎は、乳幼児に多く見られる
主な流行期
冬季
予防方法
調理や食事の前、排便後などに手洗いをする
カキなど二枚貝は十分に加熱処理をする