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美術館だより2014年6月10日号「『郷土ゆかりの作家展―小島善太郎と藤本能道―』開催中」
この展覧会でしか見られない作品が多数展示
「郷土ゆかりの作家展―小島善太郎と藤本能道―」が開催中です。普段は公開できない大型作品を含む貴重な作品や資料が多数展示された、とても見応えのあるものとなっています。
小島善太郎
小島善太郎作品の展示室に入ってまず目に入ってくるのが、《孔雀》3部作です。
高さは、最長部分で2.3m、3枚あわせた横幅は9mを超えます。大作のため、このように3枚まとまった形で展示されることはめったにありません。実物を見て、その迫力を体感してください。
またこのたび、こちらの2作品の修復を行いました。そのうち、修復後初公開となる右側の《静物(くだもの)》については、修復前の作品写真や作業の様子などをパネルなどにまとめ、修復の成果が目で見て分かるようになっています。
さらに6月29日(日曜日)には、この作品の修復を担当した専門家による講演会も実施します。一般の方にとってなじみのない「修復」という仕事について、大変興味深いお話が聴けますので、こちらの方にもご参加ください。詳しくは講演会の情報ページをご覧ください。
藤本能道
藤本能道の見どころは、展示室中央にずらりと並んだオブジェ作品です。巨大オブジェ5点を含む、当館が所蔵する藤本のオブジェ作品をすべて展示してあります。「釉描加彩」とは趣を異にする造形美がお楽しみいただけます。
また、工房に数多く残されている素描の一部も展示しています。中でも、構図や描写が類似しているものについては、陶磁器と素描を並べて、両者を対照させながらご覧になれるようにしてあります。青梅の工房近くで描かれた鳥や花などのスケッチからは、藤本の優れた描写力がうかがえます。
さらに、石膏型も展示しています。筥や皿、扁壷などさまざまな形があるこれらの型は、藤本が実際に制作で使用していたものです。
このほかにも藤本の制作の様子を追った記録映像「藤本能道の色絵磁器―釉描加彩―」も上映しています。
小島・藤本ともに、常設展示をスケールアップし、この展覧会でしか見られない作品や資料が多数展示されています。会期中には2回、作品の見どころを紹介するギャラリーガイドも開催します(詳細はギャラリーガイド情報ページへ)。郷土ゆかりの2人の作家の足跡をとたどる展覧会に、お越しください。
問い合わせ
青梅市立美術館
〒198-0085 東京都青梅市滝ノ上町1346
電話番号 0428-24-1195
Fax 0428-23-8229