本文
企画展「青梅の織物~糸が紡ぐ今と昔~」
こちらの展覧会は終了いたしました。会期中は多数のご来館をいただき、ありがとうございました。
趣旨
青梅は、「青梅縞(おうめじま)」や「青梅夜具地(おうめやぐじ)」など織物の産地として、江戸時代から知られています。
「青梅縞」が初めて文献で確認されるのは、享保17(1732)年に刊行された『万金産業袋(ばんきんすぎわいぶくろ)』です。絹と綿の交織である「青梅縞」は、青梅の縞市での取引を通して販路を広げ、江戸の三越、京都や大阪などにも広く流通するようになりました。
明治時代に入り、「青梅縞」は、粗製濫造によって、次第に衰退していきました。しかし、明治20(1887)年6月、西多摩郡織物組合を設立し、また、製品を改良することで、この危機を切り抜け、明治38(1905)年、新たに青梅織物同業組合が結成され、青梅の織物は「着尺地」から「夜具地」へと大きく転換しました。
昭和7(1932)年11月、青梅織物工業組合が設立され、青梅は「夜具地」の一大生産地として、活況を呈しました。
その後、第二次世界大戦で織物産業は大打撃を受けたものの、昭和20年代半ばには、「青梅夜具地」の最盛期となるガチャマン景気が到来しました。しかし、マットレスや洋掛け布団などの普及によって「青梅夜具地」は衰退してしまいました。
現在では、タオルなどの生産のみとなりましたが、「青梅夜具地」の生地を使用したノートやバッグなどを作ったり、「Ome Blue」といった、青梅織物の伝統を次世代へ紡いでいく取り組みが進められています。
本企画展では、青梅市内における織物業の歴史について、文献資料や道具などを展示し紹介します。
基本情報
会期
令和元(2019)年10月5日(土曜日)~令和2(2020)年1月13日(月曜日・祝日)
開館時間
午前9時~午後5時
休館日
月曜日(ただし10月14日と11日4日は開館し、翌平日を休館とします)、年末年始(12月29日~1月3日)
観覧料
無料
主な展示品
青梅縞(市指定有形民俗文化財)
青梅夜具地
縞買仲間議定書(個人蔵)
府是製糸株式会社第四回営業報告書
座繰
「夜具地は青梅」ポスター
展示図録の販売
※展示図録は完売しました。
価格
500円(税込)
サイズ・ページ数
A4判、33ページ
問い合わせ
青梅市郷土博物館
〒198-0053東京都青梅市駒木町1-684(釜の淵公園内)
電話 0428-23-6859
ファックス 0428-21-0464