ホタルの里

 

   本校のある成木地区を流れる成木川・北小曽木川には、広範囲にわたってホタルが自然発生しますが、これは豊かな自然と清らかな流れの川があることの証です。
 

 「ホタルを校庭で見たい」という子ども達の望みが、学校・保護者・地域の方々を動かしてビオトープを作る活動が始まりました。まず始めたことがホタルの餌となるカワニナの飼育でした。地域のホタル研究家の助言を得て水槽でカワニナを育て始める一方、校庭にビオトープを作るための井戸を掘る取り組みが進められました。しかし、井戸を水源とする考え方は多くの困難を伴っていたため、次の案として近くの山の沢から水を引くことが提案されました。この案も、水口となる水槽を沢に設置したり、約300メートルにわたる距離にパイプを埋設して水を引かなくてはならず、その苦労も並大抵のものではありませんでした。しかし、保護者、PTAのOB、地域の方々、そして、子ども達の力を結集して水源の工事、水路(小川)の工事が行われました。平成7年になってビオトープ「ホタルの里」が完成し、カワニナと共にホタルの卵が放流されました。平成8年6月に初めて七中生まれのホタルが飛び、長年の苦労が実って「校庭でホタルを見る」という念願を果たすことが出来たのです。折りしも七中は創立50周年を迎える年、皆さんでホタルを鑑賞する「第1回ホタルの夕べ」が催されました。

 以来、毎年6月下旬に「ホタルの夕べ」が開かれ、成木川に生まれるホタルと七中生まれのホタルが、光の美しさを競っています。多くの方々の努力と汗のおかげで完成した「ホタルの里」は、その後も多くの人たちの手で引き継がれています。「ホタルの里」は、これからもずっと、第七中学校の象徴として守り続けられていくことでしょう。

 

ホタルの里

 

 

七中生まれのホタル                  ホタル学習会