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記事ID:0002220 更新日:2019年10月28日更新 印刷画面表示 <外部リンク>

平成31年度施政方針演説

平成30年青梅市議会定例会平成31年2月定例議会が、平成31年2月20日から開かれました。この議会には、平成31年度の一般会計予算などの議案が上程されています。浜中市長は、市議会の初日に平成31年度の施政方針を発表しましたので、ここに全文を掲載します。(本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。)


平成30年青梅市議会定例会平成31年2月定例議会の開会に当たりまして、新年度の市政運営に対します施政方針を申し上げ、議員各位をはじめ広く市民の皆様の御理解を賜りたいと存じます。

新年度は、ひとつの時代が幕を閉じ、新しい時代を迎えます。本市においても、こうした社会潮流を確実に捉え、新たな時代を自らの力で拓いていかなければなりません。

私は、これまで青梅市政を取り巻く人口減少や高齢化などを踏まえ、市民の御協力のもと、本市の自然や歴史、文化などの豊かな地域資源を最大限活かすべく、様々な課題に真摯に向き合い、市政の大いなる発展のために取り組んでまいりました。
特に活力ある魅力的な青梅に欠かすことのできない、観光振興や子育て支援など5つの重点事業を定め、私自らが先頭に立ち、取り組んでまいりました。

なかでも圏央道青梅インターチェンジ北側における物流拠点の整備に向けた取組につきましては、東京都など関係者と協議の土台を改めて築き、共通認識にもとづく取り組むべき課題を明確にいたしました。
課題を解消し、農業振興地域・農用地区域の除外を進めるため、農地の流動化促進や担い手対策など、農業の生産性向上を図る振興策を講ずるとともに、今井土地区画整理組合設立準備会と協力し、本事業の推進環境の整備に努めてまいりました。
こうしたこれまでの取組成果を踏まえ、新年度から、専任組織を新たに設置し、体制を強化したうえで、設立準備会と連携のもと、地権者の合意形成や企業誘致を進めるとともに、市街化区域への編入や都市計画道路などの都市基盤整備に精力的に取り組み、本事業の早期実現を加速化させてまいります。

梅の里の再生・復興に向けた取組につきましては、市民や梅農家、関係者などの御協力を得て、感染状況調査、感染樹の伐採、アブラムシの防除を実施してまいりました。昨年12月には、この取組が認められて、これまでの梅郷・和田町地区に加え、柚木町や畑中などの一部地域も再植栽が可能となりました。
関係者の御努力もあり、復活した梅樹は、すでに4500本を超えております。
また、個人のふるさと納税や企業の寄付も増加し、梅の里再生基金の積立累計額は、本年度末で1億2千万円を超える見込みであり、梅の里の復興を望む支援の輪もさらに広がっております。
新年度においては、拡大した再植栽区域での梅樹植栽を促進するとともに、梅の公園における園路改修などを実施し、梅の里の再生を確実なものとしてまいります。
引き続き関係者との連携を十分に図り、これまでの取組による成果をより一層発揮させ、再生から、復興、興隆へと飛躍させてまいります。

公共施設の再編・整備に向けた取組につきましては、利用者を中心に様々なお声があります。
しかしながら、厳しい道のりであっても、少子高齢化など急激に変化している社会環境に確実に適応していかなければなりません。この認識のもと、市民会館など4施設を統合する文化交流センターの建設を決断し、公共施設の再編へ向け、果敢に挑むことといたしました。
公共施設等総合管理計画に掲げた2つのモデルケースである文化交流センター事業と東青梅1丁目地内 諸事業用地事業を着実に進めることで、この取組が、老朽化した施設への対処だけを目的としたものではなく、いわゆる「縮充」の考えのもと、新たな価値創造を実現するものであることをお示しし、市民の御理解、御協力を得てまいります。

平成31年度の市政を進める前提となる予算については、厳しさを増す状況の中で、一般会計で、前年度比0.4パーセント増の504億円といたしました。
人口減少下において、将来に過度な負担を残すことなく、市民サービスを継続して持続的に提供していくためには、基幹財源である市税に加え、自ら積極的に財源を確保していかなければなりません。
貴重な自主財源となるモーターボート競走事業においては、私が先頭に立ち、施設改善に向けた施設会社との協議や、外向発売所の設置に伴う全場訪問などを積極的に行うとともに、若年層をターゲットにしたイベントを開催するなど、新たなファン獲得などに取り組んでまいりました。こうした取組により、昨年度は、近年で最も多い5億円を一般会計へ繰り出しいたしました。
新年度においては、10年ぶりのSGレースとなる「グランドチャンピオン決定戦競走」を開催いたします。引き続き、関係団体等の御協力をいただきながら、トップセールスによる収益拡大に取り組んでまいります。

それでは、新年度に取り組む主な施策について、「第6次青梅市総合長期計画」の柱に沿い申し述べます。

まず、「文化・交流活動がいきづくまち」について申し述べます。

「青梅市文化交流センター」は、4月にオープニングイベントを実施し、5月7日、フルオープンいたします。
公共施設再編の第一号である本センターは、市民の文化活動および地域交流、子育て支援の場であり、生涯にわたる学習活動を総合的に支援する施設であります。
市民プロデューサーによる運営やネーミングライツの導入など、新たな施設にふさわしい取組を進め、本市における市民の文化・交流活動がさらに進展することを目指します。

開催まで1年余りとなる東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けては、スポーツを始め、文化・教育などの分野において多面的な事業を展開してまいります。
ドイツのホストタウンとして、多くの方にドイツファンになっていただきたいとの想いから、ドイツゆかりのオクトーバーフェストやクリスマスマーケットを開催してまいりました。
新年度は、第3のイベントとして「カーニバル イン 青梅 2020」を開催し、ドイツ文化の多様性を紹介いたします。

カヌースラローム競技のキャンプ誘致につきましても、大会開催1年前のタイミングを活かし、青梅市カヌー協会との連携のもと、積極的に推進してまいります。

車いすバスケットボールやウィルチェアラグビーの国際大会が東京で開催されることに合わせ、トップ選手の迫力を体感できる観戦ツアーを実施いたします。
これにより、パラリンピックに向けた気運醸成と、パラスポーツへの理解を深めてまいります。

また、本年、秋に開催されるラグビーワールドカップ東京大会に合わせて、青梅市文化交流センターにおいてパブリックビューイングを実施し、スポーツへの関心を高めてまいります。

次に、スポーツ・レクリエーションについてであります。
総合体育館につきましては、スポーツホールを中心に、空調設備を新たに導入するとともに、トイレの洋式化、トレーニングルームの機器リニューアルを実施いたします。また、東原公園におきましては、球技場の照明をLED化し、水泳場の流水ポンプを更新いたします。
これらの改修により、市民の皆様に、より快適に、スポーツを楽しんでいただける環境の整備を図ってまいります。

次に、「次代を担う子どもをみんなで育むまち」について申し述べます。

はじめに、子育て支援についてであります。
本年度実施いたしました子育てに関するニーズ調査を踏まえ、地域の実情に応じ、社会全体で子育てを支援するため、次期「青梅市子ども・子育て支援事業計画」を策定してまいります。
保育所の待機児童の解消に向けては、特に、待機児童の多い東部地域への対策として2園の認可保育所の開設、幼稚園1園の認定こども園への移行に向けて支援してまいります。一方、定員割れが常態化している保育所への対応につきましては、重要な課題として捉えております。関係者とともに、子育て世代の方々の保育ニーズにあった子育て支援施策を展開するため、将来を見据えた検討を行ってまいります。
放課後子ども教室につきましては、吹上小学校に新たに開設することで、全ての小学校において実施してまいります。
児童虐待防止対策につきましては、子ども家庭支援センターに保健師を新たに1名配置し、さらに警察官OBの子育て支援ワーカー1名の増員を行い、体制強化を図ってまいります。

次に学校教育についてであります。
児童・生徒の教育環境の向上を図るため、新年度には、特別教室の空調機の設置に向けて設計を実施し、段階的に整備していくとともに、校舎内トイレの洋式化に向け、改修を行ってまいります。
中学校の水泳指導につきましては、モデル事業として、民間のプールを借り上げ、授業を行うことでコストを削減するとともに、民間の指導員から直接専門的な指導を受けることにより、生徒の水泳技術の向上を図ってまいります。
特別支援教室につきましては、本年度、全ての小学校への設置が完了しました。新年度は、新たに4校の中学校に開設し、段階的に市内全ての中学校に特別支援教室を設置してまいります。
学校給食につきましては、米飯の提供回数を週2.5回から4回に増加し、ご飯を中心とした日本の伝統的な食習慣の形成を図ってまいります。
また、給食センターにつきましては、老朽化が著しい根ヶ布調理場での給食調理を、1学期をもって休止し、2学期からは藤橋調理場に一本化するとともに、新たな学校給食センターの建設を具体化するため、学校給食センター施設整備基本計画を策定してまいります。

次に、「福祉が充実したまち」について申し述べます。

超高齢社会の進展、子ども、子育てを取り巻く環境の変化、障がい者の自立や共生社会の実現など、地域福祉課題は複合化、複雑化しております。
市民、ボランティア、各種団体および行政がお互いに連携・協力した地域社会の実現に向け、平成31年度を初年度とする「第4期青梅市地域福祉計画」に沿って、各施策を推進してまいります。

高齢者福祉についてであります。
団塊の世代が75歳の後期高齢者となる2025年に向け、医療・介護の需要がより一層増加していくことが見込まれます。このような中、様々な高齢者向け施策を多様にかつ幅広く市内全域で提供していくため、利用者が限定されている3つの高齢者施設を段階的に廃止するという苦渋の決断をいたしました。
これらの施設の廃止により生じた財源については、高齢者全体へ還元できるよう、温泉利用助成の制度を見直し、利用回数や利用施設を増加してまいります。
高齢者の健康づくりや介護予防の推進には、身近な場所で、継続的な活動が効果的であります。介護予防リーダーが中心となった健康体操等による介護予防活動の拡大や、生活支援体制整備事業による地域での支えあい活動にも、財源を活用してまいります。
また、これらの事業等を進めるために、高齢介護課を分割し、支援体制のさらなる充実に取り組んでまいります。

御岳山地区においては、その地理的特性から介護サービスが行き届きにくかった現状がありましたが、新年度から交通費等を介護給付として取り扱えるよう、市独自の保険給付を開始し、御岳山地区の介護サービスに関する利用環境を改善してまいります。

障害者福祉についてであります。
障害者基本法にもとづき、5期目の「青梅市障害者計画」を策定してまいります。
また、障がい者サポートセンターにおける、相談件数が増加していることから、相談に対応する精神保健福祉士を増員し、よりきめ細やかな相談体制を確保してまいります。

次に、「みんなが元気で健康なまち」について申し述べます。

はじめに、総合病院についてであります。
いわゆる2025年問題を控え、市民の安全、安心を守る最後の砦は医療であります。万が一の時には西多摩保健医療圏において唯一の高度急性期医療を担う総合病院があるということが市民の安全、安心につながると考えています。厳しい財政状況ではありますが、270億円を超える病院建替えの決断をいたしました。新年度は、実施設計を完了させ、仮設棟の建設、南棟などの解体工事への着手、新病院建設工事の発注準備など、総合病院を利用される方に配慮しながら、計画的に推進してまいります。

次に、予防・健康づくりについてであります。
近年、高齢化や生活様式の変化に伴い、生活習慣病による医療費の増大、要介護者の増加などが大きな社会問題となっており、市民一人ひとりが主体的に生活環境を改善し、健康増進に取り組める環境づくりが求められています。
新年度は、「第4次青梅市健康増進計画」を策定し、市民の皆様が活き活きと暮らせるように、生涯にわたる心身の健康づくりとその実現に向けて取り組む施策を明らかにしてまいります。
健康センターで実施している人間ドックにつきましては、本年度をもって廃止いたします。新年度から本市と契約を締結する西多摩の健診機関において、より内容の充実した検査項目で人間ドックを受けていただくとともに、受診した30歳以上の国民健康保険加入者と、75歳以上の後期高齢者医療加入者の方に対し、人間ドック受診料の助成を行ってまいります。

自殺者対策についてであります。
いまだ全国で自殺者が毎年2万人を超える状況であり、深刻な社会問題であります。本年度策定する自殺総合対策計画にもとづき、自殺リスクを低下させる対策を推進してまいります。

次に、「みんなが参画し協働するまち」について申し述べます。

はじめに市民参画・協働についてであります。
青梅市自治会連合会と締結した連携基本協定にもとづき、各支会と情報交換を密にすることで、さらに連携を強化するとともに、加入促進、高齢者等の自治会離れに対し、対策を検討してまいります。
また、地域課題を解決するためには、市民の皆様と一体となって、まちづくりを推進していくことが必要であると考えています。若者の参画や、地域における高齢者支援方策など新たな市民参画・協働のしくみを作るため、自治体等の先進的な取組について、情報収集を行ってまいります。

公正で透明な市政運営の推進を図る上で前提となります、情報公開制度および個人情報保護制度につきましては、本年度大幅に改正いたしました。今後は条例にもとづき、さらなる適正な運営により、市政に対し、市民の皆様の一層の理解と信頼を得られるよう努めてまいります。

次に平和事業についてであります。
本市と協力して平和事業を進めている世界連邦運動協会青梅支部が、新年度、設立60周年を迎えます。これを契機に、さらに連携を深めるとともに、今後も平和な世界の実現のため、写真展等の平和事業を通じ、平和思想の普及・啓発に努めてまいります。

次に女性活躍推進事業についてであります。
「第六次青梅市男女平等推進計画」にもとづき、新年度も女性の活躍推進にかかる講演会を実施するなど、働く女性や働くことを希望する女性の個性と能力が十分に発揮できる社会を実現するための環境づくりに取り組み、男女平等参画社会の実現に向けて努力してまいります。

次に、「活気ある産業で雇用が生まれるまち」について申し述べます。

はじめに商工業についてであります。
地域特性を生かし、成長性の高い新たな産業分野に挑戦する取組を支援するため、多摩地域で初めて、地域未来投資促進法にもとづく基本計画を策定いたしました。
本計画により、IоT技術を活用した「第4次産業革命」を推進し、青梅の地域産業のトップランナーとなる企業の育成と、これを中核としたコミュニティの形成を促すことで、地域経済の持続的成長を目指してまいります。
さらに、市内中小企業への支援として、「おうめひとづくり支援事業補助金」を新たに創設いたします。人材の確保および育成事業、企業間交流などについて、幅広い事業者を対象に支援を実施してまいります。

次に観光振興についてであります。
新年度は、「おうめ観光戦略」の3か年目であります。青梅の豊かな自然や観光資源を魅力的に伝える観光PR動画を作成し、本市のさらなる魅力発信に努めてまいります。
これまでに構築した「Ome Blue」をはじめとする継続的かつ積極的なプロモーション活動を行い、青梅の認知度を高めるとともに地域ブランド力の向上を図ってまいります。

次に、農業振興についてであります。
農業振興に向けては、関係機関と連携し、意欲ある担い手への農地の利用集積等を通じて、遊休農地の解消を図るとともに、市役所敷地内での青梅産野菜の直売会の実施など、販路の拡大にも取り組むことで、農業の生産性向上を目指してまいります。
農業者支援につきましては、高い経営意欲を持った農業者に対し、経営の安定化を図るため、東京都と連携し、パイプハウスなど農業施設整備の支援を実施してまいります。

農作物獣害対策については、電気柵の貸出しを実施いたします。有害鳥獣捕獲と併せて、防除対策を推進することで農作物の安定的な生産を支援してまいります。

漁業振興に向けては、東京湾から多摩川を遡上する「江戸前アユ」の復活に向け、関係機関と協力してまいります。

次に林業についてであります。
新年度から森林環境譲与税が、市町村および都道府県に交付される予定です。市全体面積の約63%を森林が占める本市においては、森林を適切に整備していく上で大変貴重な財源となります。
今後、発表されます国のガイドラインに沿って、森林管理の担い手の確保や森林整備の推進に向け、有効活用できるよう検討してまいります。

次に、「都市基盤が整う魅力あるまち」について申し述べます。

中心市街地活性化についてであります。
ケミコン跡地の利活用につきましては、昨年度策定いたしました「東青梅1丁目地内諸事業用地等利活用構想」にもとづき、整備基本計画の策定を進めております。
新市民ホール、大型児童センターなどの建設や、官庁施設等の集約化について、民間の力も活用した事業推進が図られるよう検討を進めてまいります。
また、青梅駅前の再開発事業につきましては、決定いたしました青梅駅前西地区 地区計画の内容に沿いまして、青梅駅前地区 市街地再開発準備組合を支援し、事業の促進を図ってまいります。

次に、道路網の整備等についてであります。
青梅都市計画道路3・5・24号根ヶ布・長淵線は、千ヶ瀬バイパスから青梅総合高校に至る部分につきまして、新年度内の完成に向け、工事を進めてまいります。
また、青梅駅からキネマ通りに通じる市道では、補助金を活用し、無電柱化を進め、安全・快適な道路空間づくりに努めてまいります。

市が管理する橋りょうやトンネル等については、平成26年度より定期点検に着手しております。新年度からは、一部の橋りょうについて職員による直営点検を開始し、技術力の向上および点検費用の削減に取り組んでまいります。

治水対策では、今井地区の新たな浸水対策に着手いたします。
当地区の雨水排水先となっております矢端川沿いに取得した土地に、河川の水を一時的に貯留し、浸水被害を軽減する調節池の設置に向け、測量等を実施いたします。
調節池の整備により、台風等による大雨の際の浸水被害防止に努めてまいります。

下水道事業についてであります。
御岳登山鉄道の滝本駅付近から御岳山駅までの連絡管整備工事が、新年度をもって完了いたします。引き続き御岳山事業区域の供用開始に向けた取組を着実に進めてまいります。
事業経営につきましては、平成32年度からの地方公営企業法の一部適用に向け、準備を進めるとともに、中長期的な経営の基本計画である経営戦略をはじめて策定いたします。

次に、「安全で快適に暮らせるまち」について申し述べます。

はじめに防災についてであります。
昨年は、地震や台風などによる災害が日本各地で発生しており、災害に強いまちづくりを進めることが大きな課題となっております。
地域での防災、消防体制の実効性を確保するため、小型動力ポンプなど消防団装備を更新整備し、消防団活動における環境の充実を図ってまいります。
また、青梅市民防災ハンドブックを最新の情報に更新し、全戸配布することで、市民の防災意識の高揚を図ってまいります。
昨年の大阪北部地震では、ブロック塀倒壊による痛ましい事故が発生いたしました。このような悲劇を繰り返さないために、ブロック塀等撤去費用の補助を通じて、地震発生時の事故防止を図ってまいります。
災害発生時の対策につきましては、「青梅市地域防災計画」にもとづき、災害時に市民センターに設置する医療救護所において、医師等が使用する災害時用医療資器材等を整備し、適切な医療救護活動が実施できるよう、体制を整えてまいります。

次に住宅政策についてであります。
現在、策定を進めている新たな「青梅市住宅マスタープラン」について、国や都の住宅政策の変化や市民アンケート結果を通じ、市として、空き家や住宅確保要配慮者への対策など住宅政策の課題を的確に捉え、10年後を見据えた計画としてまいります。

次に公園・緑地についてであります。
風の子・太陽の子広場につきましては、その特性をさらに発揮できるよう、広場を含む永山公園と、隣接する青梅の森との一体的な活用を図ってまいります。
公園整備については、平松緑地など、5か所の公園のトイレを洋式化し、子どもから高齢者まで、全ての市民にやさしい公園づくりに努めてまいります。

次に、「自然と共生し環境にやさしいまち」についてであります。

現在、国連総会で採択されました持続可能な開発目標、いわゆるSDGsに対する世界的な取組が進んでおります。市としましても、今後様々な取組を進める端緒といたしまして、新年度、10台を超える庁用車を電気自動車に切り替えます。
この切替えにより、温室効果ガスの削減や豊かな環境を保護する一助としてまいります。

青梅市の豊かな自然環境の保全を目指す生物多様性地域戦略につきましては、在来種の捕食や社寺への侵入等が問題となっている生態系の保全に影響を及ぼす特定外来生物の生息調査や捕獲を実施してまいります。また、講演会やイベントにおける普及啓発を行うなど、戦略を推進してまいります。

次に、リサイクルの推進についてであります。
リサイクルセンターにつきましては、「リサイクルセンター延命化計画」にもとづき、大規模なリニューアルの一環として容器包装プラスチック新処理ラインの整備を進めております。今後も、機器の移設・撤去や処理ラインの改修を実施し、資源のリサイクルを効率的に進める環境を整えてまいります。

ごみのさらなる資源化をめざし、戸別に配布しておりますごみカレンダーにつきましても、分別についてよりわかりやすい内容となるよう改良いたします。また、新たに広告掲載スペースを設け、ページ数増加に伴う発行費用の増加に対し、収入の増加も図ってまいります。

青梅市し尿処理場につきましては、新年度、新たな処理施設が稼働いたします。これまで焼却処理していたし尿汚泥を、浄化槽汚泥とともに堆肥化することで、処理の効率化と環境負荷の低減を図ってまいります。

市営墓地につきましては、新年度、合葬式墓地である樹林墓地の供用を開始いたします。墓地承継の問題や新たな市民ニーズへの対応が図れるよう、適切な管理・運営を進めてまいります。

次に、「持続的な行財政運営ができるまち」について申し述べます。

効率的な行政運営についてであります。
IoTや人工知能を活用した施策が国において推進されている中で、本市においても、より良い行政サービスを提供するため、先端技術を活用し、社会情勢の急激な変化を柔軟に捉えた行政運営の変革を進めてまいります。
新年度は、問合せの多いごみ分別に関して、問合せ対応を行うAIチャットボットの実証実験を実施し、今後の実用可能性を検証してまいります。
民間事業者の先端技術を市の事業や地域の課題解決に取り入れることにより、市民サービスの向上と業務の効率化を推進してまいります。

マイナンバーカードにつきましては、申請用の写真無料撮影サービスなどのサポート対応が、市民の皆様に大変好評をいただいているところであります。
平成30年12月末時点の本市のマイナンバーカード交付率は、東京都内で1位となっております。引き続き、さらなる交付率の向上を目指してまいります。

市ホームページにつきましては、新年度、大規模なリニューアルを実施してまいります。シティセールスにつながる有用な情報発信ができるよう機能強化を図り、情報発信能力を高めてまいります。
また、地域の魅力発信に向けては、青梅市公式キャラクター「ゆめうめちゃん」をさらに活用してまいります。「ゆめうめちゃん」の着ぐるみを作成し、イベント等でPRを行うなど、青梅の魅力を積極的に発信して、青梅市に愛着を持っていただけるよう取り組んでまいります。

以上、新年度の市政運営に当たり、主な施策について申し述べさせていただきました。

「玉磨かざれば光なし」

私の座右の銘のひとつであります。中国の古典「礼記」を起源とする言葉であり、生まれつき優れた才能や素質をもっていても、学問や修養を積まなければ、それらを活かすことができないというたとえであります。自らを高める努力を怠らぬよう戒める言葉として捉えております。
私は、この言葉を常にこころに留め、青梅市政を進めております。
本市には、まさに「玉」である地域資源が豊富であります。厳しさを増す経営環境のなかで、本市にないものをただ望むのではなく、すでに持つ地域資源を確実に磨き上げ、価値ある財産として活かしていくことこそが、極めて大切であると考えております。
私は、市長就任以来、圏央道青梅インターチェンジ北側整備事業や、梅の里の再生・復興事業など、本市の地域資源を活用する事業に特に注力してまいりました。
新しい時代においても、青梅市政をさらに発展させるためには、これまで磨き上げてきた玉をさらに光り輝かせ、これまでの取組成果を確固たるものとして結実させなければなりません。
私は、改元が行われる新年度を本市にとって飛躍の年と位置付け、まちづくりを担う責任と、その覚悟をもつ市長として、幾多の困難に直面しても、市民の御理解と御協力のもと、乗り越え、市政を大きく前進させてまいります。

議員各位をはじめ、市民の皆様の御支援、御協力を心からお願い申し上げ、私の施政方針を終らせていただきます。
長時間の御清聴、誠にありがとうございました。

みなさんの声をお聞かせください

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