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記事ID:0022375 更新日:2021年9月10日更新 印刷画面表示 <外部リンク>

地球温暖化対策

目次

地球温暖化とは?
 温室効果のメカニズム
 世界的な平均気温の上昇
 温暖化の原因
 温室効果ガスの排出量

地球温暖化の影響と将来予測
 どんな影響が出ているのか?
 今後、温暖化はどうなるのか?

地球温暖化対策
 世界の取組
 日本の取組
 東京都の取組                                                                                                 青梅市の取組
 個人でできる取組

引用・参考資料

地球温暖化とは?

温室効果のメカニズム

太陽の光のエネルギーの約3割は雲や雪などに反射されて宇宙に戻り、約7割が海や陸地に吸収されます。吸収されたエネルギーは大気へと放たれ、宇宙空間へと逃げていきます。仮にこのエネルギーが何にも遮られず逃げていくとしたら、地球の平均気温は約-19℃となり、人が暮らしにくい環境となります。
そこで大切な役割を果たしているのが、大気中の二酸化炭素や水蒸気などの「温室効果ガス(Ghg)」です。温室効果ガスが地表から放たれる熱を吸収し、熱を宇宙空間に逃げにくくすることで、地球の平均気温を約14℃に保っているのです。これを温室効果と呼びます。
そのため、温室効果ガスが増えると温室効果が強まり、地球表面の気温が高くなります。

温室効果とは

画像引用:温室効果とは(気象庁)<外部リンク>

世界的な平均気温の上昇

気候変動に関する政府間パネル(Ipcc)の第5次評価報告書(2013~2014年)によると、陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、1880年から2012年の期間に0.85℃上昇しました。最近30年の各10年間は、1850年以降のどの10年間よりも高温を記録しています。
気象庁の観測によると、日本でも年平均気温はこの 100 年間で約 1.2℃上昇しており、特に 1990年代以降、高温となる年が頻繁にあらわれています。
2018年には青梅市で40.8℃を観測し、東京都で統計開始後初めて40℃を超えました。

日本の平均気温の変化

日本の平均気温の変化日本の平均気温の変化2

上図は都市化の気温への影響が比較的少ない15地点のデータをもとに、日本の平均気温の平年差(1981年から2010年までの平均値からの差)の変化を求めたもの。長期的な変化を見やすくするために、5年の移動平均処理(ある年を中心とする連続する5年の平均値をその年の値とする)を行った。直線は長期傾向を示す。

画像引用:日本の気候の変化(気象庁)<外部リンク>を加工

温暖化の原因

Ipccは、「地球温暖化は、人間活動の影響が主な原因である可能性が極めて高い」と示しています。
人間活動の影響とは、化石燃料を燃やしたり、森林等を伐採することで「温室効果ガス」が増えてしまうことを指します。
産業革命以来、人間は石油や石炭などの化石燃料を燃やしてエネルギーを取り出し、経済を成長させてきました。その結果、大気中のCo2濃度は、産業革命前に比べて40%も増加したため、大気中の熱はより宇宙へ逃げにくくなりました。その結果、地球の気温が上昇する地球温暖化が引き起こされています。

温室効果ガスの排出量

人為的な温室効果ガスは、1970~2010年の間で増加を続けており、特に2000年からの10年間では約100億トン(10Gt-Co2換算)と大幅に増加しています。また、1970年から2000年までの増加率は1.3%であったのに対し、2000年から2010年は2.2%と高い増加率となっています。
日本では、明治以降の推移を見ると高度経済成長期にCo2排出量が急増しています。その後、1970年代のオイルショックを経て省エネに努めた結果、Co2排出量は横ばいになりましたが、90年代にまた増加傾向となりました。ここ数年は減少傾向にあります。

二酸化炭素排出量の推移

日本の二酸化炭素排出量の推移

出典:「2017年度(平成29年度)温室効果ガス排出量(確報値)」(環境省)<外部リンク>を加工

地球温暖化の影響と将来予測

どんな影響が出ているのか?

世界的にみると、海面水位の上昇、小麦など農作物の収穫量減少に伴う食糧問題、森林火災やハリケーンなど極端現象による被害増加、蚊や水を媒介とする感染症の拡大、といった影響が出ています。
日本においても、次のような影響が出ています。

熱中症のリスク拡大

高温の日が続くことにより、熱中症のリスクが高まっています。特に2018年は観測史上最高気温の記録更新が続出しました。
特に子どもや高齢者は注意が必要です。

豪雨の頻発、台風の強大化

短時間強雨や大雨の増加に伴い、土砂災害・水害の発生頻度が増加しています。
同時に、農地などに不要な水がたまってしまい、農作物が被害を受ける湛水被害も増加しています。

水供給の不安定化

激しい雨の回数が増える一方、年間の降水日数が減少しています。
そのため、渇水が発生し、毎年のように取水制限が行われています。

農業、水産業への悪影響

例えば農業では水稲の品質低下、リンゴやブドウの着色不良などが発生しており、水産業ではスルメイカの漁獲量が減少しています。

自然生態系への悪影響

ニホンライチョウなど日本固有種の生息域減少や、逆に東京湾で南方系魚類が確認されるなど、野生生物の分布が変化しています。
また、サンゴの白化現象が深刻な問題になっています。

今後、温暖化はどうなるのか?

Ipcc第5次評価報告書では、代表的濃度経路(Rcp)と呼ばれる予測シナリオが示されました。
20世紀末頃(1986年~2005年)と比べて、有効な温暖化対策をとらなかった場合、21世紀末(2081年~2100年)の世界の平均気温は、2.6~4.8℃上昇(Rcp8.5)、厳しい温暖化対策をとった場合でも0.3~1.7℃上昇(Rcp2.6)する可能性が高くなります。
今のペースで温暖化が進んだ場合、人間や生態系への影響はより重大化し、経験したことのない影響も発生すると予測されます。

19862005年平均からの気温上昇

1986~2005年平均からの気温上昇

画像引用:Ipcc「第5次評価報告書統合報告書政策決定者要約」<外部リンク>より環境省作成のものを加工

地球温暖化対策

世界の取組

Sdgs(持続可能な開発目標)

2015年9月の国連サミットで採択されたもので、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称がSdgs(エス・ディー・ジーズ)です。国連加盟国193か国が2016年から2030年までの15年間で達成するために掲げた国際目標で、17の大きな目標(ゴール)と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。
先進国、途上国を問わずすべての国に適用される普遍性が最大の特徴です。また、気候変動、エネルギー、持続可能な消費と生産等、ゴールの多くが環境関連となっており、国をはじめ地方自治体も達成に向けて積極的に取り組む必要があります。

Sdgsロゴマーク

約束草案

各国は2015年に開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(Cop21)に先立って、2020年以降の削減目標案(約束草案)を提出しました。192か国・地域(欧州各国含む)が提出し、条約締約国全体の温室効果ガス排出量の約99%をカバーしています。
主要排出国の一例では、2030年までの温室効果ガス排出量を、Euは1990年比で40%削減、中国は2005年比でGDP当たりのCo2排出について60~65%削減、2025年までにアメリカは2005年比で26~28%削減としました。
日本は2030年度までに温室効果ガス排出量を2013年比で26%削減する約束草案を提出しています。なかでも、私たちの暮らしに関係する家庭部門では約40%の削減目標を掲げています。

パリ協定

2015年に行われたCop21では「パリ協定」が合意されました。これは、主要排出国、途上国を含むすべての締約国が温室効果ガスの排出削減目標を持つ、初めての法的枠組みとなりました。
パリ協定の特徴および意義は大きく4つあります。それは「すべての国に適用」され、「包括的」で、「長期にわたり永続的」に、「前進・向上する」というものです。これらから、パリ協定は世界の気候変動対策の転換点・新たな出発点といえます。パリ協定は、2016年11月4日に発効され、日本は同年11月8日に締結を完了しています。
パリ協定の目的には、平均気温上昇を産業革命前に比べて2℃より下方に抑え、1月5日℃以下を目指すことなどが掲げられています。

日本の取組

地球温暖化対策計画

地球温暖化対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、政府が地球温暖化対策推進法に基づいて策定する総合計画です。
温室効果ガスの排出抑制および吸収の目標、事業者や国民が講ずべき措置に関する基本的事項、目標達成のために国・地方公共団体が講ずべき施策などについて記載されています。

目指すべき方向
  1. 中期目標(2030年度46%減)の達成に向けた取組
  2. 長期的な目標(2050年カーボンニュートラルの実現)を見据えた戦略的取組
  3. 革新的技術の研究開発強化による世界の温室効果ガス削減に向けた取組

※2020年10月、菅首相の所信表明演説において、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするとの方針が発表されました。

気候変動適応計画

温室効果ガスの排出削減対策を進めるとともに、気候変動の影響による被害を回避・軽減する適応策が重要であるとして、2018年に気候変動適応法が施行されました。政府がこの法律に基づいて策定する総合計画です。
国、地方公共団体、事業者、国民が適応を推進するために担う役割の明確化、気候変動の影響等に関する情報基盤の整備などについて定めています。これにより、地球温暖化対策推進法気候変動適応法の二つを礎に気候変動対策を推進していくことになりました。

緩和策と適応策

気候変動には、温室効果ガスの排出を抑制する「緩和」と、生活や自然環境などへの影響に対処し、被害を少なくする「適応」の2つの対策が必要です。

緩和策

人為的に排出される温室効果ガスのなかでも、もっとも多くの割合を占めるものが二酸化炭素です。パリ協定での目標を達成するには、二酸化炭素の排出を減らし、吸収量を増やす脱炭素社会の実現が急務です。そのためには、石炭・石油などの化石燃料を減らす、再エネ・省エネ機器の導入や省エネ行動の実践、植林・間伐など森林整備や都市緑化を行うことが重要です。

適応策

気候変動によって、異常気象や自然災害の発生など、すでにさまざまな影響が現れています。その影響を小さくするため、自然や人間社会のあり方を調整していくことが必要になります。例えば、高温に強い農作物の生産や作付け時期の調整、河川氾濫を防ぐ堤防の設置などインフラ整備、蚊が媒介する感染症などのリスク調査や啓発活動といった対策が考えられます。

東京都の取組

ゼロエミッション東京

東京都は、世界の大都市の責務として、平均気温の上昇を1.5℃に抑えることを追求し、2050年にCo2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」を実現することを宣言しました。 併せて、重点的対策が必要な3つの分野について、より詳細な取組内容等を記した「東京都気候変動適応方針」「プラスチック削減プログラム」「Zev普及プログラム」を策定しています。

カーボンハーフ

東京都は、2050年までにCo2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」の実現に向けて、2030年までに温室効果ガスを2000年比50%削減、再エネ電力の利用割合を50%まで高めていくことを表明しました。温室効果ガスの2030年50%削減に向けて、都民・行政・企業等がともに行動を「チェンジ」していく「Time To Act for カーボンハーフスタイル」を呼び掛けています。

東京都の取り組み、補助金について

東京都では、都の業者、市民に対し様々な取り組みを行っています。また、様々な補助金を用意しています。詳しくは下記のリンクをご覧ください。

クールネット東京<外部リンク><外部リンク>

東京都環境局「地球環境・エネルギー」<外部リンク><外部リンク>

青梅市の取組

市では、低炭素社会の構築をはじめ、環境に関わる諸政策を総合的に推進するため、下記の2つの計画を策定し、取組を進めています。

青梅市環境基本計画

青梅市の環境特性と課題、解決するための施策などについて
青梅市環境基本計画の詳細はこちら

第4次青梅市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)

青梅市の温室効果ガス排出状況と削減に向けた取組などについて
第4次青梅市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)の詳細はこちら

個人でできる取組

地球温暖化を身近な問題として捉え、ライフスタイルをイノベーションしましょう。
緩和策と適応策に分け、具体的な行動事例を挙げてみます。

緩和策(Cool Choiceの実践)

  • クールビズウォームビズを心がけましょう。
  • 電化製品の主電源をこまめに切るなど節電を心がけましょう。
  • バスや電車、自転車の利用、自家用車のエコカーへの買換えを検討しましょう。
  • 省エネ家電・LED照明への買換えを検討しましょう。長い目でみると、電気代や燃料費などランニングコストも削減することができます。
  • 省エネ住宅(Zehへの買換え、断熱・水回りなどの省エネリフォーム、太陽光発電や木質バイオマスなど再生可能エネルギーの導入を検討しましょう。
  • スーパーやコンビニでもらうレジ袋は石油が原料です。捨てられたものを焼却すると、多くの二酸化炭素が排出されます。また、野生生物が誤って飲み込んでしまい、窒息するといった問題も発生しています。レジ袋削減のため、エコバッグを使用しましょう。
  • ゴーヤやアサガオなどの植物を育てて作る「みどりのカーテン」は、直射日光を遮ることで室内の温度上昇を防ぎ、節電につながります。

クールビズロゴマーク

適応策

  • ハザードマップや避難場所・避難経路を確認して自然災害に備えましょう。
    青梅市の防災マップ・避難所
  • 出かける前の気温・湿度チェック、こまめな水分・塩分補給で熱中症を予防しましょう。
    環境省「熱中症予防情報サイト」<外部リンク>
  • 蚊が運ぶウイルスが原因のデング熱という感染症が将来的に流行することが心配されています。
    長袖の着用や虫よけ剤の使用などで虫刺されに気をつけましょう。
  • 降雨量が少なくなる可能性があります。普段から節水を心がけ、水を大切に使いましょう。
    雨水タンクや雨水浸透マスの設置も有効です。

引用・参考資料

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